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Author:石川 隆

1967年生まれ。国家2級ガソリン整備士。現在、イシカワエンジニアリングを経営中。

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TITLE:【特別編】ご存知ですか? ホイールのこと。Part 2
100203ishi001.jpg 今回はホイールの取り付け方法のコツを紹介したいと思います。
ホイールを取り外すには、ホイールボルトを緩めクルマを持ち上げる必要があります。この作業については、車に積まれている「取扱説明書」に詳しく記載されていますのでよく確認してから作業を行なって下さい。要点としては以下の3項目です。

①センターキャップ、ホイールボルトカバーの取り外し方法の確認。

②ホイールボルトの緩め方と盗難防止ホイールボルト用のアダプターの確認。

③車両のジャッキアップ方法と使用時の注意事項の確認。

以上の項目は「取扱説明書」に図解入りで説明されていますのでよく読んでから作業を行なって下さい。

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さて、実践編ですがホイールを外す時は引っ張ると急に抜けますので、ホイールのスポーク部分などをしっかりと掴んで持ってください。また、腕だけで持つとその重さに耐えられませんので、腰を痛めないためにもしゃがんだ姿勢でしっかりと体制を整えてください。

もし、すべてのホイールボルトを取り外してもホイールがびくとも動かない場合は、Part1で説明した、車両側のハブが錆びて膨張しホイールのセンターホール内でがっちりと固着している場合があります。そうなると簡単には抜けません。そのような場合は、ホイールボルトを1本だけ半分程度締め込み、突然外れた場合にホイールが転がって落ちないようにします。そして、タイヤの裏側から蹴っ飛ばすなどして外すしか方法がありません。この場合、ジャッキが外れると大変なことになりますので、困難と思われる場合は諦めて最寄のディーラーもしくは修理工場、ショップに行く方が無難です。

100203ishi004.jpg今度はホイールの装着です。ホイールは取り外したときと同様にホイールのスポーク部分をしっかりと持って、車両側のハブにホイールのセンターホールを合わせて差し込みます。ホイールボルト差し込むまではしっかりとホイール自体をハブに押し付けた状態にしてホイールが斜めにならないように保持します。

100203ishi005.jpg次にホイールのボルト穴と車両側のボルト穴の位置を合わせます。FWD車の場合、リアはサイドブレーキをかけて行なって下さい。サイドブレーキをかけないと、ホイールを回すとハブ側も一緒に回ってしまい、ボルト穴が合いません。

100203ishi006.jpg穴位置があったら、ホイールボルトを差し込んでボルトを締め込みます。この状態の時もホイールが斜めに外れない様にしっかりとホイールをハブ側に押し付けて保持します。(ボルトを締め込む方向は時計回りです。)

100203ishi007.jpgひと通りホイールボルトを締めこんだら、対角線上に均等にレンチの端を2、3度叩くなどして仮締めを行います。その後、ジャッキを下げて、タイヤが地面に接地してから、レンチを使用してしっかりと締め付けます。

100203ishi008.jpgホイールボルトの締め付けトルクは120Nmですが、車載工具にはトルクレンチはありませんから、最寄のガソリンスタンドやディーラー、修理工場、ショップに出向いて必ず増締を行ってください。トルク不足の場合、ホイールボルトが緩み脱輪する可能性もありますので危険です。

100203ishi009.jpgホイールを取り付けるときの便利グッツがありますので、ご紹介します。車種によっては車載工具に含まれている場合がありますので、ご確認下さい。プラスティック製でホイールボルトと同様にねじになっている棒です。

100203ishi010.jpgホイールを取り外した後にホイールボルト穴にねじ込みます。

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画像のようにホイールのボルト穴に誘導して、そのままホイールを押し込みます。こうすることで、ホイールボルトの穴位置と力を抜いてもホイールが脱落することを防止できます。あると便利なアイテムです。車載工具に入っていない車種はディーラー、ショップ等で購入することが出来ます。

ホイールの取り外しは、簡単な様で実は結構大変な作業でもありますので、ご自身で行うとお考えの方は参考にしてみて下さい。くれぐれも安全第一で作業を行ない、無理と感じたら安全のためにも最寄のディーラー、ガソリンスタンド、工場、ショップに行って下さい。

次回は、ホイールスペーサーの活用方法を紹介します。

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