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Author:小倉 正樹

1950年生まれ。伊藤忠オート、日刊自動車新聞社を経て自動車専門誌「LE VOLANT」編集部に。同誌編集長、「VW GOLF FAN」編集長を経てフリーに。

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TITLE:新型ポロは21世紀に蘇ったゴルフ3だ!
090405OguPolo001.jpgどうしても、新型ポロについて、アレコレ書きたくなった。気になって仕方がないのだ。"なぜ、フォルクスワーゲンなのか。なぜ、ゴルフなのか"のPartⅢ、まとめは、次に回すことにして......。






090405Ogu010.jpgそれは、もともとオグラが"小さいクルマ好き"であるからかもしれない。ホットハッチとまではいわないまでも、そこそこのエンジンを搭載し、ボディの軽量性を利して、キビキビと走るクルマが好き。だから、ゴルフの弟分であるポロは、常に"気になる存在"ではあった。そのポロの5代目が登場したのだ。まず、注目は、そのボディサイズだ。





090405Ogu007.jpg全長3953㎜、全幅1682㎜、全高1454㎜とのことで、それはほぼゴルフⅡと変わらぬディメンション。ちなみに、Ⅱは、全長3985㎜×全幅1665㎜×全高1415㎜というサイズで、新型ポロはⅡに比較して、全長がやや短く、全幅がやや広く、全高がやや高いということになる。Ⅲとの比較では、全高だけが高く、全長、全幅ともまだ新型ポロのほうが小さい。もちろん、日本の小型車枠に入る。5ナンバーだ。




090405Ogu001.jpgこのボディ、フロント=ストラット、リア=トレーリングアームという、ヨーロッパの小型車の定番というべきサスペンションに支えられる。これは、ゴルフではⅠからⅣまで続いたサス形式で、ポロでは初代から延々と踏襲される。つまり、フォルクスワーゲンの開発陣はそのセッティングについて膨大なノウハウを持ち、なんとでもできると推測される形式。新型ポロのそれは、さらに高い安定性と乗り心地のよさを追求したものとされているから、どんなセッティングになっているか、非常に興味深い。特筆しておきたいのは、パワーステアリングが純粋な電動タイプではなく、電動で油圧を起こすタイプの油圧タイプであること。これなら、純電動にはないシットリ感が得られ、路面からのインフォメーションも少なからず得られ、まったく違和感がないものになっていると思う。

エンジンのラインナップは、ガソリンが4種類、ディーゼルが3種類。日本仕様として用意される可能性大なのは、ガソリンの1.4リッター85psと1.2リッターTSIの105ps。ミッションは5速MTが標準で、TSIには6速MTが装備され、 オプションとして、1.4と1.2TSIには7速DSGが用意されるとのことだが、日本仕様はおそらく7速DSGに統一される。1.2TSIと7速DSGの組み合わせは、パワーと燃費を両立させていると見られ、これまたどんな走りを見せてくれるか、とても楽しみ。ボディ重量(ホワイトボディ)が7.5%軽量化されたというのも、見逃せない。当然、走りは軽快感を増しているはずだ。


090424ogu002.jpgそして、なんといっても好ましいはエクステリア、インテリアのデザイン。その顔は、ゴルフⅥと同様の水平基調で、これはゴルフのⅢ、Ⅳを思い起こさせる。グリル内のバー(ブレード)がボディ同色となっていないところは、Ⅲのそれを継承するといっていい。






090405Ogu006.jpgテールレンズが、2分割式になっていないのも、らしくていい。ゴルフはⅤから、ハッチバック側にもレンズをつけ、横長のデザインとしたが、コストを下げようとするなら、ハッチにも配線を必要とする2分割式はノーグッド。シンプルな新型ポロのシングルタイプのレンズが好ましいというわけだ。






090405Ogu003.jpgインテリアデザインは、オーソドックスだ。ダッシュボードはほとんどゴルフⅥと共通の造形だが、どことなくⅢのそれを彷彿とさせ、伝統といったものを感じさせる。確かに、6ライトのサイドウインドー・グラフィックはポロならでは。しかし、全体には、21世紀に蘇ったゴルフⅢという印象が強いのである。






090405Ogu009.jpgゴルフは相変わらず、"世界FFツーボックスの基準"であり、今後ともそのポジションを維持していくことも確実。ただ、Ⅳ以来、コンパクトというには大きくなりすぎたことも否めない。特に、この日本では。それに加えて、エココンシャスであることが求められる現代、エンジンのダウンサイジングはもちろん、ボディのダウンサイジングが求められてもいいと思うこともある。経済の先行きが不安なこともあって、大部分の人は色々な意味で多少我慢してもいいと思っているとも思う。とすると、新型ポロはそうした考え方にまさにピッタリ、時代の流れにシンクロしているように思えるのだ。

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