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Author:小倉 正樹

1950年生まれ。伊藤忠オート、日刊自動車新聞社を経て自動車専門誌「LE VOLANT」編集部に。同誌編集長、「VW GOLF FAN」編集長を経てフリーに。

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TITLE:サーキット遊びのススメ Part5
091110ogu003.jpgいささか旧聞に属してしまうかもしれないが、10月17日の土曜日、愛知県のスパ西浦モーターパークで開催された"第2回曲がり隊CUP"に参加したので、その報告を。ショップ主催ではなく、インターネット上のクラブ、"曲がり隊"がボランティアで開催するこの走行会、今回もなかなかいい雰囲気だった。オグラも、昨年のラップタイムをなんとか削ることができ、そこそこ満足して帰路についたのである。しかし、後日......。

091110ogu004.jpg■懲りずに続けたチューニング

オグラは、今回の曲がり隊CUPには期するものがあった。というのは、この1年間で我がGTI('93年のゴルフ3)にいくつか重ねたチューニングが功を奏するかどうか、それがラップタイムで明らかになるからだ。絶対に前回のベストを大幅に上回ってやるというぐらい意気込み。そして、去年は負けてしまったゴルフ1のGTIのN君に、今度は勝つ! なにしろ、我がゴルフ3 GTIに対するさらなる投資額は決して少なくなかったのだ。GTIのチューニングに関しては、6月末、このブログにアップした"サーキット遊びのススメPart4"で、おおよそ昨年末までに実施した内容を記した。今年になって変更したところを列記していくと--。

まず、タイヤ&ホイールをブリヂストンRE-01R+ラインハートホイール(LV SPORT 2002)からヨコハマ・ネオバAD08+ワーク・エモーションに替えた。ネオバ08のグリップ性能の高さは定評のあるところで、ウデではなく、モノに頼るオグラとしては必然というべき選択。ワーク・エモーションは、VWレーシングカップが盛んだったころに発売されていたもので、前後とも7J×15ながら、前後でオフセットが異なるという、ほぼサーキット専用といえるホイール。これで我がGTIの外観はなんだかスゴ味を増した。フロントのブレーキのローターとパッドを、ATEの純正タイプとiSWEEP4000にしたのは、単純に交換時期に来ていたため。ただし、ローターは、オグラのアドバイザーであり、ライバルでもあるT君のススメで、あらかじめ焼き入れを施した。パッドは、絶対の信頼をおくものに限るということで、iSWEEPだ。

091110ogu001.jpgそして、オグラはついにサスペンションの変更を決意する。タイヤをネオバ08にして何度かサーキットを走って、そのグリップのよさからか、サスをもう少し硬くしたほうがよさそうな感触を得てしまったからだ。そこで、大阪・茨木のラインハート(Tel072-621-1100)に相談、交換作業を依頼し、ショックアブソーバーをビルシュインのグループN用(リアショックの下側の支持がピロボール)として、スプリングをスイフト製でフロント=14㎏、リア=10㎏にしてもらった。スプリングのレートを高めにしたのは、いずれSタイヤを試してみようと考えたため。

091110ogu002.jpg■エントリー数、およそ80台!

朝もはよからスパ西浦モーターパークに集まったクルマは、フォルクスワーゲンを中心にアウディ、BMW、MINI、プジョー、さらに国産車勢と、その数、なんと約80台。第1回が50数台と記憶しているから、大幅な増。その雰囲気のよさやこのサーキット自体の面白さがネットで広く伝わったためか、一躍人気を集める走行会になったようだ。受付開始までに時間があったので、パドックをウロウロしてみると、今年もやはり関東、中部、関西と、各地からエントラントが集まってきたことが分かった。その認知度は前回にも増して、VW/アウディ専門のショップ業界でも高まったようで、ショップの参加も増えていた。
091110ogu006.jpgさて、全部で3回ある走行枠の1本目。タイヤ、サスペンションともに、ポテンシャルがアップしているはずなのに、オグラは去年のベストタイムが破れない。去年のベストは1分7秒736。しかし、8秒台しか出せなかったのである。クルマの変化についていけてない。オグラは自分でいうのもなんだが、ジジイである。以前から感じていた、年齢からくる対応力、即応力のなさがまたまた露呈したという感じで、正直ガックシ。午後からは雨が降るという予想も出ていたので、2本目はシッカリと走って、少なくとも7秒台入りを目指すことにした。

091110ogu007.jpgが、クルマに問題が出た。2本目直前、エンジンをかけると、なんとアイドリング不調。1気筒が死んでいるような感じで、バランバランと回る。そこで、急いでボンネット開け、コイル、ディスビ、プラグコードそのものなどの接触を確かめる。でも、よくなる兆しはない。出走時間になったため、仕方なくエンジン不調のままコースに飛び出すと、あら不思議。水温が上昇すると、きれいに吹け上がるようになったのである。でも、ドライバー不調は変わらずだった。またダメ。ラップタイムは8秒台に留まったままだった・・・。このままだと、折角の投資が無駄だったということになる。なんちゅうこっちゃ!

091110ogu005.jpgいよいよ、午後の3本目。幸いにして、雨はやんで、路面はほとんど乾いている。オグラの気分としては、もうどうにでもなれ。冷間時のアイドリング不調はそのままで、不安は残るものの、タイヤの空気圧を再度調整、フロントを1.8㎏に下げ、リアを3.0㎏に上げて、スピンもいとわないアグレッシブな走りを展開しようよ心に決めた。が、これがうまくいってしまったのである。リアがきれいに滑り出して、コーナーを小さく回れるようになり、アクセルオンのタイミングがやや早くなって、立ち上がりがスムーズになった。もちろん、口から心臓が飛び出すようなブレーキングも敢行した。で、搭載しているラップショットによれば、ベストは1分7秒02! コンマ5秒以上の短縮だ!!

オグラが掲示されたラップタイムの結果を確認して、たちまちゴキゲンになったのはいうまでもない。正確には、1分7秒018。クルマへの投資は決して無駄ではなかったのだ。ゴルフ1のGTI、N君にはまた負けてしまったけれど、イヤ、ヨカッタ。ウーン、やっぱり、やっぱりサーキット遊びは楽しいゾ!

091110ogu008.jpg■後日、衝撃の事実が

エンジンの冷間時のアイドリング不調は、おそらく水温センサーあたりが問題と考えて、翌日、クルマをコックスのカスタマーセンター(Tel0465-81-3034)に持ち込んだ。数日して、かかってきた電話の内容は予想外のものだった。「オグラさん、バルブスプリングが折れてます」。ヒエーッ!!
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